あらや滔々(とうとう)庵
前田家と魯山人ゆかりの宿で一級の蟹と湯、調度品を堪能する
北大路魯山人ゆかりの宿として知られる「あらや滔々庵」には、魯山人の初期の陶芸から書、篆刻(てんこく)まで多くの作品が残されています。
また、歴史と伝統がある「あらや滔々庵」は、加賀藩の藩政時代より前田家の歴代藩主入湯の宿として、現在まで18代を数えます。
廊下からエレベーターの中まで裸足で歩ける畳敷きの館内は、湯宿らしいくつろぎに満ちています。
- 冬は蟹を目当てにやって来るお客さんが大半です。
- ブランド名を「加能蟹」と名付けられた石川県で獲れるずわい蟹の旬の季節でもあります。
- 「加能蟹」の名前の由来は、加賀と能登、石川県のふたつの地域をつなぐ意味合いからです。
- その基準は、9センチ以上の雄の本ずわい蟹で、爪の形や脚の長短、蟹味噌の色なども若干違いますが、共通していえるのは、身がぎっしり詰まっていて、濃厚な旨みと甘みがあることです。
「あらや滔々庵」蟹の料理プランには、先付の香箱蟹から始まり、八寸、椀、造り、焼き蟹、ゆで蟹、炊き合わせ、蟹の炊き込みご飯と続くコースもあります。
以前の人気メニューだった蟹鍋も、リクエストがあればアレンジ可能です。
雌のずわい蟹、香箱蟹は11月6日~12月29日と漁期が短く、冬の石川ならではの美味。
地元の九谷焼、山中漆器を中心に、織部焼や骨董なども取り混ぜて、器も華やかで冬の美味をさらに引き立てます。
*蟹の宿の情報引用先;「婦人画報 2021年 12月号 蟹の宿、雪の宿」ページ046~067の文章を大幅に書き換え。